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実生アガベの選抜基準

アガベ 実生

 

アガベをたくさん実生してはみたものの、「将来性のある株の見極め方が分からない」

 

「具体的な選別のしかたが分からない」「選別基準が分からない」

 

といった悩みを持っていないでしょうか?

 

今回はそんな実生アガベの選抜・選別基準についての解説になります。

 

実際に選抜株の写真を用いて一つひとつ解説していきますので、皆さんも選抜の参考にしてみてください。

 

※参考写真はオテロイですが他の品種に関しても同様の選別基準で対応可能です。

 

選抜のタイミング

 

まず選抜のタイミングについてですが、最低でも本葉が3~4枚出てきてから行いましょう。

 

期間としては播種後4~12ヶ月後といった感じです。

 

かなりバラつきがありますが、ここら辺は育成環境によって大きく変わってくるところでもあります。

 

可能であればもっと大きく成長してからの方が選別もしやすいですし精度も上がります。

 

ただすべての株を育成するほどのスペースがないという方も多いと思います。

 

そこら辺はご自身の育成スペースと相談しながら選別のタイミングを決めていただければと思います。

 

選抜の基準|①葉の形状

 

次に選別の基準についてですが、大きく分けて『葉』『鋸歯』に分けられます。

それぞれ細かく見ていきましょう。

まず『葉』についてですが見るポイントは「長さ」「幅」「厚み」です。

 

葉の長さは短い方が将来詰まった株になる可能性が高いです。

 

に関してはワイドなものが同じく詰まった株になりやすいです。

 

やはりどの品種に関しても肉厚で詰まった株というのは見ごたえがありますよね。

 

特に成長した株を締めて育てた場合にはこの肉厚で締まった株であるほどカッコイイです。

 

逆にそうでないと貧相なイメージになってしまいます。

 

厚み関してももちろん厚い方がいいのですが、本葉3~4枚のうちはまだ分かりにくいことも多いです。

 

最低でも薄くて貧相なものは選抜から外しておきましょう。

 

アガベ 実生

こちらは標準的な株。こちらを基準にそれぞれ特徴の出ている株を見ていきましょう。

 

 

アガベ 実生

こちらは葉が短いタイプ。

 

 

アガベ 実生

こちらは幅広タイプ

 

アガベ 実生

そして厚みがあるタイプ

 

この「長さ(短さ)」と「幅」は言い回しが違うだけで基本的には同じようなことです。

 

そしてそういった株は基本的には葉の厚みもしっかりしたものが多いです。

 

まとめると「全体的にムチッとした株を選びましょう」ということになります。

 

選抜の基準|②鋸歯

 

次に『鋸歯』についてですが、選抜基準は「密度」「長さ」「大きさ」「うねり」になります。

 

まず「密度」は1枚の葉にどれだけたくさんの鋸歯があるかです。

 

多ければ多いほど将来有望で面白い表現になる可能性が高いです。

 

また一つ一つの鋸歯が独立するのではなく、連なるように出現する連棘も極まれに発見できます。

 

そういった株も将来有望なので選抜候補に入れておきましょう。

 

次が「長さ」ですが言わずもがな長い方が将来有望です。

 

「大きさ」「うねり」に関しても言わずもがなでございます…

 

実際に見ていきましょう。

 

アガベ 実生

まずこちらが先ほどもお見せした標準タイプの株です。

 

アガベ 実生

そしてこちらが鋸歯の密度が高いタイプ

 

アガベ 実生

こちらが鋸歯が長いタイプ。

 

アガベ 実生

こちらが鋸歯が大きいタイプ

 

アガベ 実生

うねりタイプ。

 

アガベ 実生

変わり種で蓮棘タイプ

 

それぞれ周りに生えてる株と比較しても特徴が際立っていると思います。

 

ただ、この「密度」「長さ」「大きさ」「うねり」の4つ基準をすべて満たす株というのは滅多にありません。

 

例えば「密度が高ければ大きさは小さい」逆に「うねりはあるけど密度は小さい」といった感じに。

 

その点、長さとうねりはある程度正比例の関係にあるかもしれません。

 

ですので、この4つの基準のうち2つを満たすもの、または一つでも突出しているものを選抜してくといいでしょう。

 

選抜の具体的な手順

 

では具体選抜手順を説明していきます。

 

まず播種の段階でトレーやポットにまとめて播種していると思いますので、一つ一つの株をばらしていきます。

 

この時、株同士の根が絡み合っていますので、極力根を痛めないよう注意しましょう。

 

選抜前はなるべく用土は乾燥させておくとバラしやすいです。

 

株元に細いピンセットを差して細かく左右に動かすとほぐれやすいです。

 

又は水の中でポットごとゆすって土を落とすのもひとつです(水中で株が行方不明にならないように!)。

 

バラし終わったら先ほどの基準を参考に選抜していきましょう。

 

選抜した株は一つひとつポットの小分けしていきます。

 

ちなみに用土の水はけはそこまで重視しなくていいと思います。

 

僕は使い古しの用土を軽くふるいにかけてつかっています。

 

まだは水力の弱い子株ですので、用土もある程度保水性があった方がいいと思うからです。

 

選別が終わると選別漏れの株や著しく成長の遅い株が出てくると思います。

 

そんな株でも、しばらく育てると極まれに化けることもあるので、小さなトレーにまとめて植えにしてとっておくといいことがあるかもしれません。

 

選別後の株は根が傷んでいますのでメネデール水で水やりしてあげると良いでしょう(根の傷を保護する効果があります。)

 

まとめ

 

では本日のまとめ。

 

・選抜のタイミングは本葉が3~4枚以上になってから

 

・選抜基準は葉の「長さ」「幅」「厚み」

 鋸歯の「密度」「長さ」「大きさ」「うねり」

 

です。

 

この基準で選別していけばある程度将来有望な株を選別できると思います。

 

しかし、全ての選抜株がカッコイイ株に成長するとは限りませんし、選抜漏れでも化ける株があるということも事実です。

 

それが実生の面白いところでもあり楽しみでもあります。

 

選別していくにつれてどの株も良く見えてきてしまって作業がなかなか進まないとったこともあると思います。

 

気が付いたら半分以上が選抜組になんてことも…笑

 

ですので最後は直感で選ぶというのもいいと思います。

 

数をこなしていくうちに自然と選別眼も鍛えられるでしょう。

 

皆さんも自分なりの選抜基準を見つけるつもりで是非挑戦してみましょう!

 

今回の記事は以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

もし記事の中で分からないことがあったり、疑問がありました。

 

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