9月上旬の植物ハウス|冬型植物が目覚め、夏型植物は少しずつ休眠へ
9月に入り、真夏の暑さもほんの少しだけ落ち着いてきました。
まだ日中は暑い日が続きますが、朝晩は「ちょっと涼しくなったかな」と感じる日も出てきています。
植物を見ていて面白いのが、人間よりも先に季節の変化を感じ取っているように見えること。
夏型植物には少しずつ落葉の兆候が現れ、反対に、夏の間眠っていた冬型植物からは新しい芽が動き始めています。
ということで、9月8日時点のBOTANICAL BOXのハウス内を一周しながら、それぞれの植物の様子を観察しました。
コミフォラ・カタフは少しずつ落葉が始まる
まずは夏型植物から。
コミフォラ・カタフは、夏の間かなり葉を茂らせていましたが、9月に入ると変化が見えてきました。
ある株ではすでに葉を落としている枝が増え、残っている葉も少し黄色くなっています。
一方で、別のカタフを見るとまだ青々とした葉がしっかり残っています。
同じ種類を同じハウスで育てていても、休眠に入るタイミングは意外とバラバラです。
置いている場所の日当たりや風通し、株そのものの状態など、細かな違いが影響しているのかもしれません。
こういう個体差を見られるのも、同じ植物を複数育てる面白さだと思います。
冬型植物は続々と目覚め始める
一方、冬型植物たちは少しずつ動き始めています。
ミラビレでは新芽が動き始め、これからあの丸っこい可愛らしい葉が展開してくるところ。
実生株の方はまだ腰水管理を続けていますが、新しい葉が出る一方で枯れてくる葉もあり、現在は少し不安定な状態です。
そろそろ腰水を終了して、それぞれを独立した鉢へ植え付けてもいい頃かなと考えています。
冬型植物は「秋になったら一斉に起きる」というわけでもありません。
すでに8月頃から動いていた株がある一方、まだまったく新芽を出していない株もあります。同じ種類でも目覚めるタイミングにはかなり個体差があります。
毎年見ている植物でも、
「今年はこいつ早いな」
「こっちはまだ寝ているのか」
と観察している時間は結構楽しいものです。
亀甲竜もこれから本格的な成長シーズンへ
冬型植物といえば、やっぱり亀甲竜。
この株は動画撮影の前日に植え替えをして、伸びたツルを絡ませるためのアーチも取り付けました。
実生からおよそ3~4年ほど。
小さい頃は本当に細く頼りないツルですが、一回り大きくなってくると、ツルというより細い枝のようなしっかりした姿になってきます。
亀甲竜というと特徴的な塊根部分に目が行きがちですが、個人的にはこのツルが伸びて葉が茂っていく時期もかなり好きです。
夏の間ほぼ動かなかった植物が突然スイッチを入れたように動き出す。
冬型植物を育てていて一番季節を感じる瞬間かもしれません。
オトンナ類にも新芽や花が
ハウス内のオトンナ類にも動きが見え始めています。
すでに花が咲いている株、これから葉を展開しそうな株、まだ完全に眠っている株と状態はさまざま。
ユーフォルビオイデスは8月中旬頃から新芽が動き始め、撮影時点ですでに3週間ほど経過していました。
冬型植物を育て始めたばかりの頃は、「何月になったら水やり開始」とカレンダーで考えたくなります。
ただ、何年か育てていると、植物の方を見ながら判断した方が自然なのかなと思うようになりました。
同じハウスに置いてあっても、芽吹きの時期は結構違います。
植物が起きたら少しずつ水を増やす。
まだ寝ている株には無理に水を与えない。
単純ですが、それくらいの感覚で付き合う方が分かりやすい気がします。
ブルセラは「剪定しないとどうなるのか」を実験中
こちらはブルセラ・ファガロイデス。
動画で紹介した株のひとつは、これまで一度も剪定をしていません。
その結果、かなり背が高くなり、現在は私の胸の下あたりまで伸びています。
ブルセラは幹を太らせるために剪定されている株をよく見かけますし、実際、剪定した株の方が観賞植物としてはまとまりのある姿になりやすいと思います。
でも私は、
「そもそも剪定しなかったら、この植物はどんな姿になるんだろう?」
というのが気になります。
そのため実生株を何株か育てている植物では、1株くらいはあえて剪定せず、自然に伸ばす株を残すことがあります。
綺麗な樹形を作るのも植物栽培の楽しさですが、植物本来の成長の仕方を見るのもまた面白い。
夏型植物はまだ完全には眠らない
9月上旬だからといって、夏型植物が一斉に休眠するわけではありません。
パキポディウムなどはまだまだ葉をしっかり残しています。
本格的な落葉は11月、12月頃になってからの株もあり、これから気温が下がってくるにつれて徐々に冬の姿へ変わっていきます。
コミフォラなど一部の植物はすでに落葉が始まり、パキポディウムはまだ青々としている。
一言で「夏型」と言っても、その切り替わり方はかなり違います。
この時期は水を完全に切るにはまだ早い株も多いため、葉の状態や気温を見ながら徐々に水やりを減らしていく時期になります。
ブーファンはまだ眠ったまま
最後にブーファン・ハエマンソイデス。
こちらは撮影時点ではまだ新しい葉を展開しておらず、完全に休眠中という感じです。
夏の間に表面の皮が少し汚れてきたので、葉が動き始めたら外側の古い皮を一枚剥がして綺麗にしてあげようと思っています。
この植物も、動き始める時期が毎年楽しみな一株です。
9月は植物たちの季節が入れ替わる時期
9月上旬のハウスを見渡すと、夏型植物と冬型植物の季節が少しずつ入れ替わっていることが分かります。
夏型植物は葉を落とす準備を始め、冬型植物は土の中から静かに新芽を出し始める。
まだ夏でもあり、少し秋でもある。
この中途半端な時期だからこそ、植物一株一株の変化がよく分かります。
今回紹介できなかった植物もまだまだあるので、もう少し季節が進んだ頃に、またハウス内の様子を記録してみようと思います。
夏型植物がどこまで落葉したのか。
冬型植物はどこまで葉を展開したのか。
数週間後に見比べるだけでも、きっとかなり景色が変わっているはずです。
植物を育てていると、カレンダーよりも植物の姿で季節を感じることがあります。
BOTANICAL BOXのハウスにも、少しずつ秋がやってきました。
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