植物でワクワクを|BOTANICAL BOX 世界はあなたの知らない植物で満ちている。まだ見ぬ植物との出会いが待っている!

ユーフォルビア ムランジーナ | 山火事が生んだ?大地の彫刻

ユーフォルビア ムランジーナ | 山火事が生んだ?大地の彫刻

ユーフォルビア ムランジーナ

 

基本情報

  • 学名:Euphorbia mlanjeana

  • 原産地:東アフリカ(マラウイ・モザンビーク)

  • 自生地:マラウイ・ムランジェ山、モザンビークのリバウエ山脈・ナムリ山塊

  • 分類:トウダイグサ科・ユーフォルビア属

特徴と魅力

ムランジーナは、まるで大地の奥深くから生まれた鉱石のような姿を見せてくれる植物です。灰褐色の塊茎部は無骨で生命感が無く、まるで古代の化石のよう。しかし、その無機質な塊から突如として伸び出す鮮やかな緑の葉は、ヒスイの細片を散りばめたかのような清々しさを放ちます。このコントラストこそが、ムランジーナ最大の魅力でしょう。

さらに興味深いのは、その特異な姿が「山火事」という自然現象に大きく影響されているかもしれない点です。自生地では乾燥した草が燃えやすく、度重なる山火事により枝や表皮が焼かれます。その度に古い枝が枯れ、新たな枝が芽吹くというサイクルを繰り返す結果、奇妙で独特なフォルムが形作られてきたというのです。自然の厳しさと美しさが彫刻のように刻まれた姿は、まさに野生の芸術作品といえるでしょう。

 

成長過程や季節ごとの変化

ムランジーナは夏型のユーフォルビアで、暖かい季節に活発に生育します。春から夏にかけて塊茎から枝を伸ばし、青々とした葉を展開します。秋が深まり気温が下がると徐々に葉を落とし、冬には休眠に入ります。休眠中は葉を落とし塊茎だけが残り、静寂を湛える姿へと変わります。その季節ごとの移ろいもまた、観賞の楽しみの一つです。ただし寒さに強い個体も多いのか、冬でも成長が止まるだけで、葉が落ちない個体も多いです。

現地では1メートル近くまで伸びる個体もありますが、日本に輸入される株は30センチ未満が一般的です。環境に応じて姿を変える柔軟さを持ちつつ、どこか神秘的な存在感を漂わせています。

 

育て方

基本的に強い日差しを好むため、春から秋は屋外の直射日光下で育てると健やかに育ちます。ただし真夏の強烈な西日は葉焼けの原因となるため、風通しの良い場所や遮光を工夫すると安心です。

株の大きさに応じて水やりの頻度を調整します。小株は乾燥に弱いためやや多め、大株は塊茎に水分を蓄えるため控えめに。目安としては、同属のグラキリスに近い感覚で管理できます。休眠期は断水気味にして、根腐れを防ぐことが大切です。

排水性に優れた用土を好みます。花崗岩質の砂利が多い自生環境を参考に、軽石や赤玉土を主体とした配合が適しています。

温度

高山性のため比較的耐寒性がありますが、日本での栽培では最低でも10℃を保つと安心です。特に小株は寒さに弱いため、冬場は室内に取り込みましょう。

肥料

生育期に緩効性肥料を少量与えると、葉の展開がより美しくなります。ただし与えすぎは徒長の原因になるため注意が必要です。

 

育てる際の注意点

  • 発根管理の際には根を過度に切らず、自然な形を残すことが望ましい。

  • 山火事の影響を受けて形成された独特の姿は、栽培下では再現されにくい。現地株と実生株の姿の違いも楽しみの一つと捉えるとよいでしょう。

  • 個体数の少ない植物であるため、無理な採取や乱獲に加担しないよう、信頼できるルートからの入手を心がけましょう。

雑学コラム

  • 「mlanjeana」という学名は、マラウイのムランジェ山(Mount Mulanje)に由来しています。ただし、命名当時の植民地時代には綴りを誤って「Mlanje」とされてしまい、その名がそのまま学名として残ったという逸話があります。

  • ユーフォルビア・ムランジーナは1973年にL.C. Leachによって正式に記載されました。長らくムランジェ山の固有種と考えられてきましたが、21世紀に入りモザンビークの山岳地帯にも自生が確認されました。

  • 日本では2020年頃から流通が増え始め、塊根植物ブームの中で注目を集める存在となっています。

  • グラニティコラという近縁種があるが、同種とする見解もある。

  • 花は稜のトゲとトゲの間に小さな黄色い花を咲かせる。

  • 日本では2020年ごろから少しずつ流通量が増えているよう。

まとめ

ムランジーナは、一見すると無機質で奇妙な姿をしていながら、緑の葉が展開する瞬間に生命の輝きを見せる不思議な植物です。その姿は山火事という厳しい自然環境によって形づくられ、まるで自然が長い時間をかけて彫り上げた芸術品のよう。育てる際には日光や水やり、温度管理に注意する必要がありますが、決して難しい植物ではありません。季節ごとに表情を変え、育てる人のもとで新たな物語を紡いでいく――そんな魅力を秘めたユーフォルビアです。

関連情報

植物でワクワクを| BOTANICAL BOX

植物でワクワクを|BOTANICAL BOX

世界はあなたの見たことのない植物で溢れている。
コレクター心をくすぐるカッコいい植物や、想像の斜め上をいくような珍奇な植物。
私たちは、そんな厳選した世界各国の植物をお届けし、新たな発見と感動を提供します。

SHOP BOTANICAL BOX(ボタニカルボックス)
住所 栃木県真岡市
※請求があった場合には遅滞なく開示いたします。
営業時間 10:00~17:00
定休日 土日祝
代表者名 渡辺 京
E-mail info@botanicalbox-official.com

コメントは受け付けていません。

特集