冬型植物は夏に枯れる⁉|上手に夏越しするための管理法
こんにちは、ボタニカルボックスのワタナベです。5月に入りGWが終わるといよいよ園芸シーズン開幕という感じがしますよね!しかし、冬型植物にとっては成長シーズンが終わり、しばしの休眠に入るタイミングでもあります。今日はそんな冬型植物の『夏の管理法』について紹介します。
冬型植物とは
冬型植物とは文字通り『冬に成長する』タイプの植物を差します。ほとんどの方が植物は夏に成長するイメージをもっていると思いますが、冬型はその逆です。ですので休眠期の管理の方法も少しコツがいります。注意点として、冬型とは言っても、夏でもほとんど休眠しないようなタイプもあります。なので今回はそのような種類の冬型は除きます。あくまでも一般的な冬型植物の夏の管理法であり、セオリー的なものだと思ってください。個別の植物の詳しい休眠方法は随時別記事にアップしていきますので、そちらを参照してください。
水やり
・落葉前
4~5月にかけてほとんどの冬型植物は落葉していきます。全体の2~3割ほどが黄葉(と言うか枯れてきたら)してきたら水やりの量を減らします。この時点でまだ完全に休眠しているわけではないので、具体的には葉水より少し多いくらいの量でちょうど良いと思います。黄葉、落葉が8割以上になる頃には、完全に休眠期仕様の水やりに切り替えるイメージです。
・落葉後
落葉後の水やりは1~3週間に1回程度にします。量に関しては葉水程度、表土が少し濡れるくらいに少量にします。落葉後の水やりは『株に水を吸わせる』ためではなく『根を保湿する』ために行うイメージです。いくら夏は休眠すると言っても、完全断水してしまうと根が枯れてしまい、秋の目覚めが悪くなるためです。これは小さい株ほどその影響が大きく、最悪の場合休眠ではなく永眠してしまう可能性も高くなります。
水やりのペースに関して1~3週間と開きがありますが、これは『株の大きさ』と『天気』によって調整します。基本的に株が小さければ小さいほど水やりのペースは速くなり、大株になるほどペースはゆっくりになります。また雨が続く梅雨時期も水やりの間隔は通常より開くことになります。これは用土が乾く速度が下がるのと、湿度自体が高いので根が枯れるリスクが小さくなるためです。この時期はむしろ水の遣りすぎによる腐りにきをつけましょう。
置き場所
完全に落葉するまでは冬と同じようにしっかり日差しの当たる場所で管理します。
落葉が完了したら、いよいよ休眠場所へ移してあげます。
理想的なのは風通しが良い、明るい日陰です。遮光ネットを使う際は遮光率50%くらいが良いとされますが、近年の猛暑を考えると遮光率60~70%ほどあっても良いのかなと思います。注意点として、休眠期だからと言って完全に遮光してしまうのはNGです。葉がなくても適度な日差しは必要です。おそらくですが塊根部や幹部でも、休眠中に必要最低限の栄養を作り出すための光合成が行われています。これは様々な文献でも、個人的な体感としても感じているところです。遮光ネットを使わない場合は、朝(9時ごろまで)だけ陽が当たる軒下などがベストポジションです。
それと、冬型植物の休眠に失敗する原因の腐り、カビを防ぐためにも『風通し』は重要です。とにかく外気より湿度がこもらず、外気より気温が上がらないように気を付けましょう。
休眠開け
早いものだと9月後半ごろから徐々に休眠から覚める株が出てくると思います。葉が5割以上展開してきて株が本格的に目覚め初める頃から、水やりの量を少しずつ増やして、徐々に日当りの良い場所に移動してあげましょう。注意してほしいのは、新芽が出てきたからと言っていきなりたくさん水を与えたり、ガンガン火を当てたりしないこと。根腐れや塊根焼けのリスクが高まります。この時期は株に蓄えてある養分で徐々に目覚めて活動を始めているので、環境の変化も株の状態に合わせてゆっくりと変化させてあげましょう。
memo
・水やりのコントロールができないので、雨ざらしでの管理はNG。
・ピグマエア、オトンナクラビフォリア、アボニア等、夏でもあまり落葉しない冬型植物もあり、夏の管理も一般的な冬型よりシビアにならなくて良いことが多いです。
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