ベアルート株も安心!灌木に共通する発根管理のコツと完全マニュアル
今回のブログは灌木の発根管理方法について解説します。灌木とは最大でも2~3m程度に収まるような低木のことを差します。ただしこれは現地の自生株の話ですので、日本で鉢植えで楽しむ分にはそこまで大きくならないのでご心配なく!近年良く目にするようになったものだとコミフォラやボスウェリアなどが挙げられます。ベアルート株を購入できる機会も増えてきた灌木類の発根管理に挑戦する際は、是非読んでみてください!
大まかな発根管理の流れ
・ベンレート水、またはダコニール水に浸ける
・主根を切る
・オキシベロン水に浸ける
・乾かす
・切口にルートン(+ベンレート)を塗布
・植付ける
・発根するまで管理する
ザックリとこんな流れになります。ではここから一つずつ詳しく見ていきましょう!
ベンレート水、またはダコニール水に浸ける
まずは株を殺菌しましょう。発根管理で失敗する一番の原因が「腐り」です。できればタライ等、株全体を漬けられる大きさの容器が望ましいです。なければバケツ等でも構いませんので、根~株元を中心に漬置きできる容器を用意しましょう。
使う薬剤はベンレートかダコニールです。ダコニールであれば1000倍希釈で半日ほど付けます。ベンレートであれば1000倍希釈で1~2時間ほどです。私はベンレートを好んで使いますが、なければダコニールでも良いでしょう。両者の違いですが、ベンレートは殺菌効果がありますが、ダコニールはそこまで殺菌効果は強くなく、どちらかと言うと予防の意味合いが大きいです。
主根を切る
漬置き消毒が終わったら、次に主根をきります。どれくらい切るかは株によって変わってきますが、概ねしっかり新鮮な断面が出てくるまで切りましょう。主根が細ければ剪定バサミで、太ければノコギリを使います。あまり切らずに済むならそれが良いですが、新鮮な断面が出てきていないのに、中途半端なところで切るのをやめてしまうのも失敗の原因です。これまでの経験上、逆に発根しにくくなると感じています。もちろん胴切りまでいってしまうとダメですが、失敗した際のリセットを考えて少ししか切らないよりは、一発で成功させるつもりでしっかり切ってあげた方が最終的な発根確率は高いです。
オキシベロンに浸ける
オキシベロンは漬置きタイプの発根促進剤です。8mlを測れるキャップが付いているので、1Lの水に対してキャップ2杯入れると65倍の希釈水が作れます。これに約12時間程漬けます。12時間より短い分には問題ありませんが、長すぎるとカルスの過剰形成や植物内の養分の流出が起こって発根確率が下がります。長くても24時間は超えないように気を付けましょう。
切口にルートン(+ベンレート)を塗布
漬置きが終わったら1時間程放置して、切り口を半乾燥状態にします。少し湿ってるかなーくらいが丁度良いです。そうしましたら切り口に、粉末タイプの発根促進剤のルートンを塗布します。筆などでなるべく薄く塗り、うっすら白くなるくらで十分です。私はこの時にベンレートで追い殺菌します。あらかじめルートンとベンレートを1:1で混ぜておいたものを切口に塗布します。ここまで終わったら日陰で1日放置して薬剤を馴染ませます。
植付ける
薬剤が馴染んだらいよいよ植え付けていきます。ベースの用土は赤玉:日向=1:1です。
これだけでも構いませんが、炭やピートをいれて防カビ効果を高めると若干ですが発根確率がUPします。また私は植付ける際、切口にあく抜きベラボンを当てるようにして植付けます。これは防カビ効果や通気性UPのためです。使うのサイズですが、株が倒れにくい範囲でなるべく小さめのものを使いましょう。大きな鉢はそれだげ用土がたくさん入ってしまうので、乾燥⇄湿潤のサイクルを調整しにくくなってしまいます。私は鉢側面にドリルで穴を開け、さらに通気性をアップさせています。植付けが完了したらたっぷり水やりを行い、用土の微塵をしっかり流してあげましょう。
植付け後の管理
植付け後は風通し良い明るい日陰で管理します。直で風を当てつづけたり、強い日差しに晒さないよう気を付けましょう。株の体力が奪われて枯れてしまう原因になります。日々の管理としては1日に1~2回霧吹きで葉水を行いましょう。水やりの頻度は、用土の様子を見ながら表面が乾いてきたらたっぷり水やりします。アガベやグラキリスの発根管理では、用土全体がしっかり乾いてから水やりしますが、灌木の場合は用土が半渇きになったタイミングで行います。その分、発根するまでは腐りやカビが発生するリスクも高いので、4~5回に1回くらいの頻度でダコニール1000倍希釈で水やりしてやると予防になります。
発根の目安
管理を続けて上手くいくと新芽が出てきますが、まだ油断はできません。発根していなくても株内の養分で新芽を展開しているだけのことも有ります。そこからさらに新しい枝を展開してきたら、発根したと思って良いでしょう。ただしここで抜いてしまうと拗れて発根がストップしてしまう可能性もあります。植替える際は鉢底から根が確認できるようになってから行うのが安心です。
以上が灌木全般の発根管理の手順です。最初は難しいところもあるかもしれませんが、何株か挑戦するうちに要領がつかめると思います。私はこれまでに何株も失敗してきました泣。この記事で、少しでも皆さんの発根成功に繋がれば嬉しいです。分からない事があれば是非店主インスタにDMしてみてください!
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