皆さん、木酢液使ってますか？

天然成分でできたスモーキーな茶色い液体。園芸にはもってこいのスゴイ効果があるんです。使ったことがない方にも、持っているけど使ず余っている方にも、是非読んでいただきたい内容となっております！

 

木酢液とは

木酢液（もくさくえき）とは木を燃やした際の蒸気を冷却し、その水分を抽出したもです。200種類以上の有機酸を含み、約10％がアルコール分となっています。特長として、木酢液自体は酸性ですが、散布する際空気に触れるとアルカリ性に変化するという性質があります。木酢液は目的に応じて2通りの使い方があり、一つは原液～数十倍に薄めて使う方法。もう一つは300～1000倍に薄めて使う方法です。

 

有効菌、有害な菌とは｜植物との関係

土壌有効菌は植物の根と共存しており、根から糖分をもらう代わりに、土の中の栄養を植物が吸収しやすい形に分解してくれています。これらの有効菌は酸化していない有機物に好んで寄生します。つまりアルカリ性を好むと言えます。一方、有害な菌や病原菌は酸化した有機物に好んで寄生します。つまりアルカリ性を嫌うと言えます。ある実験によると、1000倍に薄めた木酢液と水道水で、どれくらい有効菌が増えるかの比較実験をしたところ、木酢液は水道水にくらべて600倍以上有効菌が増えたという結果が出ました。

 

木酢液の使い方｜濃く撒く

濃く撒くときは原液、または数十倍に薄めて土壌に撒きます。こうすることによって一酸化炭素が発生し雑草の種や土壌菌を死滅させることが出来ます。この時に有効菌も一緒に死滅してしまいますが３日ほど経つと一酸化炭素濃度が低下し有効菌が増え始めます。清潔な環境であれば先に有効菌が増殖し、後から有害菌が増殖するのを抑えてくれます。使うタイミングとしては土壌環境が悪く植物の調子が悪い時や、植え替えなどで出た土を再利用する際に使えるでしょう。

 

木酢液の使い方｜薄く撒く

薄く撒く場合は、500～1000倍に薄めて土壌と植物全体に撒きます。鉢植えで園芸を楽しむ方にはこちらの使用頻度が高いと思います。木酢液を薄めて撒くと、土壌有効菌・有効微生物のエサとなりそれらの生物が増殖します。薄く撒く場合は植物全体に撒くことで、植物自体の表面にも有効菌を増やすことが出来ます。葉面散布では、木酢液に含まれる有機酸と葉の糖分が結合し、葉表面のクチクラ層を強化します。これにより病害虫に対する免疫力アップも期待できます。薄く撒く場合の頻度としては10日に1度くらいが良いでしょう。また300倍程度に薄めた木酢液を散布することによって、植物が吸収しきれなかった肥料を分解し、植物に有効なタンパク質とアミノ酸に変えてくれる効果があります。肥料過多の可能性がある場合は、植物の状態を見て適宜散布してやると良いでしょう。

 

まとめ

以上のように木酢液には植物に嬉しい効果がたくさんあります。化学薬品と違い天然成分でできたいるため比較的安心して使うことが出来ます。また化学薬剤は有効菌ごと死滅させてしまうため、上手に使わないと有害な菌とイタチごっこになってしまうこともあります。木酢液は即効性はないものの、普段から定期的に散布することで、有効期菌を活性化させて植物の免疫力をアップすることが出来ます。薄める倍率によっても異なる効果を狙えるというのも嬉しいポイントです。是非、皆さんも木酢液を活用して植物を健康的に育ててみてください！

 

memo

・500倍以上で有効菌増殖効果が期待できる

・木酢酸の有機酸と葉の糖分が結合し、クチクら強化、病気に強く。

・定期的に撒くことで効果UP

・商品説明書に書かれている倍率は、鉢植えではなく地植え用として記載されていることがあるかと思います。その場合、鉢植えの植物には濃すぎる可能性があるので注意。今回のブログでは鉢植え植物に使用する前提で倍率を記載しています。

・高品質の木酢酸は不純物が少なく鮮度が良い。クリアで沈殿物がないものがgood！

木酢液自体コスパが良いので高品質なものを選ぶのがおすすめ。