ビニールハウス管理の注意点|5月からは要注意!
ビニールハウス管理の注意点|5月からは要注意、早めの高温対策を!
今日から5月。昼間は半袖でも過ごせるくらい温かくなる日もでてきました。そこで気を付けていただきたいことがあります。特にビニールハウスで植物を育てている方!冬は保温効果があって便利なハウス管理ですが、これからの時期ちょっとの油断で植物が壊滅状態になってしまうようなことが起きます。今回の記事はその点について、対策も踏まえながらお伝えしていこうと思います。
密閉ハウス、昼間はサウナ状態!
雨風が凌げて断熱効果もあるビニールハウスですが、これからの時期特に気を付けていただきたいのが気温の急上昇です。ボタニカルボックスのハウスは北関東(栃木県)にあります。5月に入っても朝晩は肌寒い日もある地域ですが、先日(4月後半)ハウスの温度計を見たら40度を超えていました!ちなみにハウスは3.5m×7.0mの大きさで両サイドの扉は解放状態での温度です。外気温としては人にとっても植物にとっても快適な気温ですが、密閉状態のハウス内は想像以上に気温が上昇します。40度くらいなら植物もまだ大丈夫ですが、近年は早い時期から夏日になるようなことが当たり前になってきています。ハウス内の温度が高すぎると葉焼けしやすくなったり、水やり後の蒸れにつながる可能性が高まります。密閉状態のハウスは気温だけでく湿度も上昇します。湿度が高いということは土の乾きが遅くなりますので根腐れの要因にもなります。また、ハダニなどの害虫が発生しやすいなど良いことがありません。こうならないためにも今のうちからしっかりと対策をとっておきましょう!
ハウスの高温多湿対策①|遮光ネットを張ろう
対策の1つ目は遮光ネットを張ることです。ハウスに降り注ぐ光を物理的に制限すること気温の上昇を抑えます。とはいっても植物の育成にも光は大切な要素。日照不足にさせないためにも遮光率10~30%のものがおすすめです。これはハウスの立地や、お住いの地域によって使い分けてください。半日日陰のハウスなどは10%遮光、一日中陽向のハウスは30%遮光といった具合に。ちなみにエムズプラスのハウスは1日を通して陽向なので、30%遮光のものを使っています。しかし、5月から30%遮光ではちょっと遮光しすぎな気がするので、ちょうど昼過ぎの一番日差しの強い時間帯に遮光されるように、一部分だけ張っています。そして夏になっていくにつれてネットを張る面積を増やしていくといった調整をしています。遮光ネットの遮光率はは30%くらいからが一般的なので、10%遮光でいいときは寒冷紗を主に使います。僕も実際に10%の寒冷紗を使ってみたことがありますが、思ったよりも光を通します。なのでその時は2枚重ねて使っていました。このように工夫次第で遮光率を細かく調整することもできますので、皆さんも自分のハウスに合った遮光を行ってみてください。
ハウスの高温多湿対策②|通気性を向上させよう
ハウスが高温多湿になってしまう一番の原因は通気性が悪いことです。ビニールハウスはあの薄いビニール自体が保温をしている訳ではありません。ビニールを張ることによって「光は入るけど空気は動かない」から温かいのです。実は空気は断熱性がとても高く、動きさえしなければ保温効果は抜群なのです。逆に言えば、ハウス内の空気を動かしてあげることによって、かなり温度を下げることができます。一番簡単な方法は扉を開けっぱなしにしておくこと。しかしそれだと空気の流れ道ができないので、あまり効果は期待できません。両側に扉があったとしても通気性には限界があります。そこでおすすめしたいのがハウスの改造。改造と言っても難しい作業ではありません。夏になると、よく農家のビニールハウスのサイドがロールアップされているのを見書けませんか?あれです。もちろん家庭用の小さなビニールハウスであれを作ることができます。使う材料は巻き上げ機というハンドルが付いた部品(3000円くらい)とハウスパイプ、ハウス側面分のビニール、ぱパッカーだけ。小さいハウスなら5~6000円くらいでできます。ネットで調べると設置方法がたくさん紹介されているので簡単にハウス改造ができますよ!このサイド換気が効果抜群で、先ほどの遮光ネットと併用することで夏でもハウス内温度をかなり下げることができます。場合によってはハウス内の方が涼しいくらいです。ここまですれば夏の高温多湿対策は万全です。
まとめ
少しの予算と工夫で夏でも安心して植物を育てられるようになります。この少しのお金と手間を惜しんだばかりに大切な植物がダメになってしまうのはとても残念なことです。なので今のうちから余裕をもって対策しておくことをオススメします。この対策は高温多湿だけでなく、気温の寒暖差を小さく抑えてくることにも役立ちます。特に家庭用など小さなビニールハウスほど急激に温まりやすく冷えやすいので、この対策をしているのとしていないのとでは植物の育成に大きな差が出ます。これからの季節、皆さんの大切な植物をイキイキと育てるためにも是非今回紹介した方法を試してみてくださいね!
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