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グラキリスで止まらない人へ。次に選びたいレアパキポディウム3選

光堂、ラメリー、アンボンゲンセの3種の擬人化

 

グラキリス、エビスワライ……ひと通り揃えてくると、ふと気づくことがあります。

増えているのに、どこか同じ方向に向かっている気がする、と。

丸い、詰まっている、完成されている。もちろんそれが魅力なんですが、パキポディウムという属はそもそも「ひとつの形」に収まる植物じゃないんですよね。今回はそこから少し踏み出すための3種を紹介します。見せ方も、楽しみ方も、かなり違う3種です。

 

パキポディウム・レアリー

まず気になるのが、幹の出方です。株元はしっかり太くなるんですが、そこからずっと一本のまま上に伸びていく。枝が動き出すのはかなり上の位置で、しかも古くなってからようやく、という感じです。

幹はボトル状に太って、そこから急に細くなる。先端付近だけに細長いトゲと葉が集まっていて、全体を見ると下は重たく、上は軽い。バランスが取れているというより、むしろアンバランス——そこが面白いんです。

産地によって形もかなり変わって、太くどっしりまとまる個体もあれば、すらっと高さが出る個体もある。同じレアリーでも並べると別の種みたいに見えることがあります。

育て方の影響も大きくて、水や肥料をたっぷりやると縦に間延びしてしまう。締めて作ると詰まった重たいシルエットになる。同じ種でも、育て方次第でまるで別物になります。

 

パキポディウム・ナマクアナム

多くのパキポディウムは、ある段階で枝が動いてシルエットが変わります。ナマクアナムはそれがほとんど起きません。太い幹がそのまま一本で立ち上がって、最後まで分岐せずに終わる。この「変化しない」ことが、この種の個性です。

幹は円柱状で、株元から上に向かってそのまま細くなっていく。表面を細く長いトゲが覆っていて、葉は先端にしか出ません。しかもその葉が、縁が波打つように強くうねっている。柔らかい葉と、トゲだらけの幹——この質感の差が妙に印象に残ります。

自生地では2〜5mクラスになる個体もあって、本来は鉢に収まるスケールの植物じゃないんですよね。大株になると先端がわずかに傾いてくることが多くて、自生地では群落全体が同じ方向に傾いている例も確認されているそうです。風なのか、日当たりなのか、理由はまだわかっていないみたいですが。

 

パキポディウム・アンボンゲンセ

パッと見はラメレイに近い印象です。円柱状の幹にトゲが覆い、葉は先端にまとまる樹木型。よくあるパキポディウムに見えます。ただ、細かく見ていくと違う。

幹の色が鈍い灰色〜鉛色で、古株になるほど独特のツヤが出てくる。ラメレイのような均一な表皮とは違って、どこか重さが残るような表情です。トゲも2本セットで、やや太くて間隔が粗い。並べてみると、この時点でもう印象が変わります。葉も細長いんですが、裏に毛があって質感がわずかに鈍くて、乾いた感じがします。

株元にボトル状の膨らみはあるものの、グラキリスのように強調されるものではなく、あくまで「下に重さがある」程度。サイズも1〜2m程度の中型種で、ラメレイほどのスケールは出ません。

流通が少ないのは人気の問題じゃなくて、マダガスカル西部の石灰岩の岩場にしか自生しないという、生息域の狭さそのものが理由です。成長も遅く、花がつくまでにかなり時間がかかります。

 

まとめ

3種並べてみると、同じパキポディウムでもかなり印象が違います。形の出方も個体差の幅も、まとまり方もバラバラで、グラキリスの延長で選ぶというより、ここからは「どれが好きか」という感覚に近いと思います。

同じ名前でも、並べるとまったく違って見える。このあたりから、種類より個体を見る比重が上がってきます。

BOTANICAL BOXでは、そうした違いがちゃんと出ている株を選んでいます。気になるものがあれば、ぜひ実際の個体を見てみてください。

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