【塊根植物・秋の管理】成長ブーストのカギは○○!?
人間が「食欲の秋」なら塊根植物は「成長の秋」。
夏を乗り越えた塊根植物は、秋こそ一年で一番成長するシーズン。
今回の記事は、そんなシーズンにぜひ行って欲しい管理方法やチェックポイントを紹介します。
後半には成長ブーストのカギも紹介!
水遣り、遮光、植え替え、さらには実生株についても詳しく紹介していきますので是非最後までお読みください。
この秋、コーデックスをより魅力的に、ブリブリに育てていきましょう!
水やりは?|ハウス・屋内管理の場合
9~10月は夏と同じペースで水やりしていただいて問題ありません。
ただし夏場に水やり頻度を下げて管理していた方については頻度を上げていきましょう。
9月に入ると昼は多少涼しくなり、昼夜の寒暖差も出てきます。
ですので、高温による蒸れ、根腐れなどのリスクも低くなってきます。
用土がしっかり乾いたのを確認し、底から流れるまでたっぷり与えていきましょう。
秋が深まるにつれて水の要求度は減っていきますので、
用土の乾きと塊根のハリ具合を見つつ少しずつ頻度を下げていきましょう。
例外として、保水力の低い実生1年目の小さい株に関しては毎日水やりしてもOKです。
目安としては「10月までは高頻度」「11月からは少しずつ減らす」といった感じです。
11月に入ると徐々に黄葉(こうよう)してくる株もでてくると思います。
黄葉しだしたら「たっぷりの水やり」から「表土が濡れる程度の水やり」に切り替えましょう。
葉が緑のうち蒸散により絶えず水分を放出していすが、黄葉し落葉する過程でその機能も徐々に停止していきます。
そこで今までと同じように「たっぷり」水やりしてしまうと、用土が乾きずらく根腐れのリスクが高まります。
休眠期前の根腐れによってそのまま永眠となってしまわないよう気を付けましょう!
遮光はどうする?
遮光についても9月に入った頃から徐々に外していきましょう。
方法としては遮光率を下げていくか、直射の当たる時間を徐々に増やしていくといった感じで問題ありません。
いずれの場合も、いきなり「一日中無遮光の状態」に切り替えるのはやめましょう。
ほぼ確実に焼けます。
特に焼けやすいのは、発根して間もない株や塊根部の表皮がまだ弱い実生数年の小さい株です。
10月に入るころには1日中無遮光の環境に移行しても問題ない株がほとんどですが、
実生株に関しては成長次第です。
実生一年目でも無遮光で問題ない株もありますし、2年目以降でも無遮光では焼けてしまう株もあります。
これは成長スピードによってかなり異なるので一概には言えませんが、
実生2年目までの株に関しては寒冷紗程度の遮光はあった方が安心かもしれません。
施肥しましょう!
何度も言う通り秋は塊根植物の成長ブースト期です。
積極的に施肥していきましょう。
例としてグラキリスの場合を挙げると、約2週間に1度、ハイポネックス原液の1000~1500倍を与えるといいでしょう。
雨ざらしの場合はプロミックなどの固形肥料を与えておくと、雨が降るたびに自動的に施肥してくれるので便利です。
秋は他の季節に比べて肥料過多による徒長のリスクも小さいです。
もちろん、あげ過ぎは良くないですが、既定量の範囲でしっかり施肥してあげた方がガッシリとしたボディを作ることができます。
植替えしてもいい?
植替えに関しては「根を崩さない鉢増し」ならOKです。
秋は塊根植物の成長シーズンですので根詰まりしている株
に関しては鉢増してあげることでさらに成長ブーストをかけることが可能です。
逆にNGなのは根を整理することです。
秋は成長期であり、休眠期の体力を蓄える期間でもあります。
その大事な時期に根をいじってしまうと体力作りが不十分なまま冬に突入してしまいます。
そうなると最悪……となってしまう可能性もあります。
ブーストのカギ|雨ざらし推奨!
さて、遮光や水やりについ触れてきましたが
「成長の秋」のカギとなるのがこの雨ざらし管理だと思っております。
ハウスや軒下管理でも秋は十分成長してくれるのですが、
雨ざらし管理ではさらに目を見張る成長を見せてくれます。
根腐れや焼けのリスクが低い秋だからこそ、雨ざらし管理でさらに成長ブーストをかけていきましょう!
と言っても、ただ雨ざらしにしておけばいいというわけではありませんのでチェック項目を解説します。
まず一つ目は天気のチェック。
雨ざらし管理では基本的に水やりは雨に任せます。
ですので、最低でも1週間先までの天気予報はチェックしておきましょう。
例えば、5日間雨が降っていなかったとしても、2日後から雨が降る予報であれば水やりする必要はありません。
逆に、1週間以上雨が降らない予報であれば、4日目ごろに葉水程度の水やりをしてあげてもいいです。
ここら辺は塊根のハリ具合、状態を見て調整してみてください。
塊根がパンパンであれば1週間以上、水やりなしでも問題ありません。
では、雨が3日以上続く場合はどうでしょうか。
この場合も雨ざらしで問題ありません。
根腐れを心配される方も多いと思いますが、根腐れは加湿の他に酸素不足も大きく関係しています。
雨ざらしの場合、雨が根に酸素を供給し続けてくれるので根腐れのリスクはかなり低いです。
風通しが抜群に良いというのも関係していると思います。
ですので1週間くらいの雨なら雨ざらし管理でOKです。
あまりないとは思いますが1週間以上雨が続く場合は一時的に雨の当たらない場所に避難させてあげましょう。
二つ目は虫のチェック。
雨ざらしの場合は、どかからでも虫がやってこれる状態です。
特に近くに茂みや林がある場合は特に注意。
ハダニやカイガラムシの他にも葉を食害する虫もやってくる可能性があります。
塊根部の隙間や葉裏などは定期的にチェックし、虫を見つけ次第速やかに捕殺しましょう。
害虫発生の防止策として、浸透移行性の薬剤などを与えておくと良いでしょう。
最後に突風対策。
台風、竜巻、夕立ち、…。近年の異常気象は油断できません。
秋は特に、台風上陸や竜巻の発生が多い季節です。
防風ネットを設置したり、一時的に屋内に虜など、それぞれの環境に合わせて対策しましょう。
塊根植物は成長がゆっくりなので、枝が折れたり傷が付いたりした場合、
再生し目立たたなくなるまでに長い年月を要します。
そうならないためにも雨ざらし管理では突風対策が必須です。
屋内に取り込むタイミングは…|黄葉~落葉
意外と迷うのが株を屋内に取り込むタイミングですよね。
これに関しては完全に落葉しきってからにしましょう。
植物は昼夜の寒暖差や最低気温の更新がトリガーとなり徐々に休眠モードの準備に入ります。
安心して冬を越すためにも、ここでしっかり休眠モードに切り替えてあげることが必要です。
まだ葉が緑だったり、黄葉している段階で室内に取りこんでしまうと、
うまく冬の環境に適応できなくなってしまいます。
逆に言うと、落葉しきるというのが休眠モードへの切り替え完了のサインでもあります。
可愛い株ほど心配だとは思いますが、屋内への取り込みは落葉完了までグッと我慢しましょう。
しかし、ここで例外があります。実生1年目の株です。
1年目はまだ越冬の体力が付いないことが多いので、冬でもなるべく落葉させずに管理したいところです。
目安としては最低気温が15℃を切った頃や、少しでも黄葉してきたのを見つけたら屋内に取り込みましょう。
まとめ
今回は塊根植物の秋の管理について解説しました。
水遣りと遮光外しで健康株に、必要に応じて施肥、鉢増し。
そして雨ざらし管理で成長ブースト!
気を付けるポイントは多いですが、これらをしっかり
押さえることで、塊根はグッと魅力的な姿に育ってくれます。
また、塊根植物の管理として、実生数年の株と中株以降で管理方が若干異なる
というのも気を付けたいポイントです。
しっかり違いを把握して適切な管理を心がけましょう。
もし分からないことがあれば質問も受け付けていますので
気軽にインスタにメッセージ送ってください!
わかる範囲で回答します(^^)
では、最後までお読みいただきありがとうございました~!
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