『伝統的な製法を守りながら日々新しい表現方法を追い求める』
雨風にさらされた岩は少しずつ剥がれ、崩れ、そして土になる。
小林氏の創る『風化粉引』はまさしくそんな長い時の流れを感じさせる鉢だ。
粉引とはもともと白泥の上に透明釉を流し掛けるという技法である。
粉を吹いたようにも見えるその表現はどこか温かみを感じるさせるが
小林氏はそこから独自の表現を追求し、温かみの中にも厳しさや力強さを感じさせる表現へと昇華させた。
小林氏は益子焼の伝統的な材料や製法にもこだわっている。
それは手間と時間のかかる作業でもあるが、だからこそ素材本来の魅力を生かした味わい深い作品が出来上がる。
植物に奥深さと風格を与えてくれる『風化粉引』。是非みなさんの特別な植物に合わせてみてほしい。